用心・用意

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船に懲りて輿を忌む
ふねにこりてこしをいむ
意味
船に乗ってひどい目にあった者が、乗り物であれば輿でも嫌うということ。前の失敗に懲りて、無益な用心をするたとえ。
類義語
羹に懲りて膾を吹く / 黒犬に噛まれて赤犬に怖じる / 蛇に噛まれて朽ち縄に怖じる

分別過ぎれば愚に変える
ふんべつすぎればぐにかえる
意味
あまり考え過ぎると、かえって迷って失敗することが多いということ。
類義語
過ぎたるは猶及ばざるが如し / 薬も過ぎれば毒となる / 念の過ぐるは不念
対義語
念には念を入れよ

蛇に噛まれて朽ち縄に怖じる
へびにかまれてくちなわにおじる
意味
蛇に噛まれたために腐った縄の切れ端まで蛇に見えて怖くなるという意味で、一度ひどい目に遭った経験から、必要以上に用心深くなるたとえ。
類義語
羹に懲りて膾を吹く / 黒犬に噛まれて赤犬に怖じる / 船に懲りて輿を忌む

弁当は宵から
べんとうはよいから
意味
翌日のための弁当ではあっても、前日の夕方から作ったほうがよいということで、何事も準備は早目に余裕をもってやっておくべきだという意味。

まだ早いが遅くなる
まだはやいがおそくなる
意味
まだ早いとのんびり構えていると、結局手遅れになってしまうということ。油断は禁物という戒め。
類義語
油断大敵

三度吾が身を省みる
みたびわがみをかえりみる
意味
一日に何度も自分の言動に誤りがないかを反省するということ。
類義語
三省

耳の楽しむ時は慎むべし
みみのたのしむときはつつしむべし
意味
他人からお世辞を言われていい気になどなっていると、思わぬ落とし穴にはまることが多いから注意しなくてはいけないという戒め。

餅は粉で取れ
もちはこでとれ
意味
餅をのす時には、取り粉を使わなければうまくいかないように、物事をするにはそれに適した手段でやるべきであるというたとえ。

本の一分は末の一丈
もとのいちぶはすえのいちじょう
意味
始めは目立たないほどの狂いでも、後になると大きな誤差になって現れることで、何事も始めが大事であるという教え。

物言えば唇寒し秋の風
ものいえばくちびるさむしあきのかぜ
意味
余計なことを言った後は、不快な気持ちになったり、場合によっては災いを招いたりするものだということ。
類義語
口は禍の門
対義語
言わねば腹脹る / 思う事言わねば腹脹る

宿取らば一に方角二に雪隠三に戸締まり四には火の元
やどとらばいちにほうがくににせっちんさんにとじまりしにはひのもと
意味
旅先で宿に泊まった時、必ず確認しておくべき事柄を順序だてて覚えるように工夫したことば。

闇夜に提灯
やみよにちょうちん
意味
真っ暗闇で道が歩けない場合に提灯が手に入るという意味で、困っていた時に頼りになるものに巡り合うことや、切望していたものに巡り合うことのたとえ。
類義語
闇夜の灯火 / 地獄で仏 / 旱に雨 / 渡りに船 / 闇の夜道の松明 / 雨に傘 / 旱天の慈雨

用心に怪我なし
ようじんにけがなし
意味
十分に用心していれば転んで怪我をすることもないし、過失を犯すこともない。用心すれば失敗しなくてすむという教え。
類義語
転ばぬ先の杖

用心には網を張れ
ようじんにはあみをはれ
意味
用心する上にも十二分に用心を重ねよということ。
類義語
念には念を人れよ / 転ばぬ先の杖
対義語
念の過ぐるは不念

予防は治療に勝る
よぼうはちりょうにまさる
意味
病気は予防することが肝心で、病気にかかってからの治療よりずっと大切だという意味。そこから、問題が生ずる前に手を打つほうがよいというたとえとしても使う。
類義語
転ばぬ先の杖 / 濡れぬ先の傘 / よいうちから養生

李下に冠を正さず
りかにかんむりをたださず
意味
李の木の下で冠を直すと、李の実を盗んでいると疑われるから、そこでは冠がたとえ曲がっていても直すべきではないということで、人から疑われるような行為はしてはいけないという戒め。
類義語
李下の冠 / 瓜田に覆を納れず / 瓜田李下 / 人の畠に入るな

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